大山哲と本。

大山哲。本が大好きです。オススメの本や読みやすい本を紹介していきます。

大山哲のこの一冊!星篭の海

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星篭の海:Amazon

 

こんにちは。

大山哲が選ぶ今日の一冊は星篭の海です。

 

著者は島田荘司です。探偵の御手洗シリーズの人気作としても注目していました。

星篭の海は、広島県福山市を舞台にしており、ストーリーは、瀬戸内のとある島に次々と死体が流れ着くというところから始まります。主人公となる御手洗探偵は、IQ300以上という天才脳学者という一面を持っており、相棒の石岡とともに難事件を解決しているのが見どころです。

死体が流れ着くという島で宿をしている老人は、このままでは変な噂が広がり、宿に客が来なくなる事を不安に思い、御手洗探偵事務所に依頼の手紙を出したのです。流れ着く死体は住民や観光客ではなく、なぜか全員男性で、裸のままだといいます。

 

少し話は前後しますが、本のタイトルにもある「星篭」は、対黒船用兵器の事です。江戸時代最強と恐れられ、織田信長も恨んでいたという、「村上水軍」がストーリーに絡んできます。御手洗探偵と石岡は、調査を進めていくと、さらなる事件が起こります。

カルト教団死体遺棄事件、謎に包まれた乳児誘拐、誘拐された子供の両親の惨禍と、一見それぞれが違う事件に思えるものの、実はこれらの事件が最終的に全て繋がっていきます。

 

大山哲は、以前にも御手洗シリーズを読んでおり、星篭の海を読むのを楽しみにしていました。実は星篭の海は、本の帯に「国内最終章」と書いてあります。実は以前のシリーズでも、「最後の一球事件」というのがあり、これが国内最後だと思われていましたが、星篭の海は、1993年夏の終わりで、最後の一球事件は1993年の5月ですから、時系列としては、星篭の海が最後というのも頷けます。実は探偵御手洗は、星篭の海を解決した後、海外に渡るのです。もちろんシリーズをずっと読んできた人には、御手洗と石岡のコンビネーションも楽しめますが、シリーズを知らない人でも十分楽しめる構成となっています。

 

大山哲はシリーズのファンでもあるため、過去の事件などを思い出しながら読んでいましたが、星篭の海についてはかなりの超大作です。もちろん過去の事もたくさん出てきますが、日本だけでなく、世界を舞台にしているところは読み応えがあります。

ストーリーの中では、ただ事件を推理して解いていくだけでなく、星篭の海の舞台となる、瀬戸内の歴史にも触れています。単なる小説ではなく、歴史が学べるところも魅力です。

 

ちなみに御手洗シリーズは、玉木宏さん主演でドラマ化されています。星篭の海は玉木宏さん主演で映画化が決定しているそうです。