大山哲と本。

大山哲。本が大好きです。オススメの本や読みやすい本を紹介していきます。

大山哲のこの一冊!国家の品格

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国家の品格:Amazon

 

こんにちは。

大山哲が選ぶ今日の一冊は国家の品格です。

 

著者は藤原正彦です。タイトルや表紙を見ると何やら小難しい本のようで、敬遠してしまう人も多いかもしれませんが、とても深い内容で面白いというのが、率直な感想です。

仕事で世界中を飛び回っている人は、外国で日本の良さを再認識する事が多いと言います。これは日本には、情緒と形の文明があるからであって、国際化がヨシとされる傾向の中で、古きよき日本が徐々に失われつつある事を危惧している内容となっています。

日本人として生まれたからには、当然日本語は話せますが、英語が話せると頭がいいとか、カッコイイという印象を持ってしまいます。インテリアや生活雑貨も、外国製の物をカッコイイと思う傾向があります。これは悪い事ではありませんが、日本の事をよく知りもせずに、外国を褒め称えるのは、大山哲もあまりスマートとは思えません。

海外進出を果たせば、成功者や勝ち組ともてはやされるのも事実ですが、日本人である事に誇りを持ち、情緒を持ち、日本人ならではの武士道精神を忘れないという事も大切に思えます。どこにいても日本人である事に誇りを持ち、自信を持って行動する事が、国家の品格を維持する事につながるのです。

 

世界にはたくさんの国がありますが、日本人が外国に行った時、なんとなく日本人である事や、英語がうまく話せない事に引け目を感じてしまうという人は少なくありません。でも日本で育ったのですから、英語が話せなくても何も恥じる事はありません。

確かに英語は世界共通語となっていますが、言葉はあくまでもツールの一つに過ぎません。例えば日本人は外国からの観光客に話しかけられた時、一生懸命知っている限りの英語を使い、身振り手振りも交えて説明しようとしますが、外国では当然のように母国語を使い、わからない時には呆れたような顔をされる事があります。

もちろん中には親切な人もいて、言葉が通じないとわかると、通じないなりになんとか力になろうとしてくれる人もいます。全体的に日本人が外国人に優しく協力的なのは、これこそ情緒があるからではないでしょうか。

 

今は義理や人情、武士道精神を笑う人もいますが、大山哲はこれこそが日本人が持つべき物であり、忘れてはいけない物、これが国家の品格につながるのではないか、とこの本を読んで強く感じました。日本人として生まれたのですから、日本にしかない良いところはこの先も忘れずにいたいものです。