大山哲のこの一冊!阪急電車
こんにちは。大山哲が選ぶ今日の一冊は阪急電車です。
有川浩さんが書いた小説で、以前映画にもなりましたからご存知の方がいらっしゃるかもしれませんね。
実は大山哲も、好きな女優さんが何人か出演していたので映画を見に行きました。
この本は、関西のローカル電車である阪急電車が舞台になっています。
登場人物たちは、片道15分の路線の間にある駅から次々に乗り降りしてくる乗客で、孫とおばあちゃんだったり、恋人同士だったり、振られた相手の結婚披露宴帰りだったりします。
それぞれに背景があり、それぞれの物語を持つ登場人物たちが阪急電車というローカルな路線の電車ですれ違い、一瞬絡み合って新しい物語を作っていきます。
もし、あなたが関西に住む人で阪急電車が身近な場所を走っていれば、登場する駅の名前や街の名前にドキドキし、「ああ、あるある!知ってる!」と思えるでしょう。
関西に住んでいない人であれば、自分の身近な路線の電車に置きかえて考えて、「いるいる、こういう騒がしいオバさんグループ!」などと感情移入をして楽しむことができるでしょう。大山哲も、そういう読み方をして楽しみました。
そう、この本に出てくる人たちは自分の近くにいそうな、どこかで見たことがあるような人たちなのです。
どこかにいそうな人たちが、どこかを走っている電車の中で擦れ違い、少し絡み合い、物語を作っている。そんな本なのです。
とても読みやすい文章で、読み始めたら文章がスーッと頭の中に入ってきて、おそらくどこにも引っ掛かることなく、最後まで一気に読めてしまいます。
そして読み終えたときには、すっきりと爽やかに良い気分になれる終わり方をしています。
電車でどこかに行くときに読むのが良いかもしれませんね。