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大山哲と本。

大山哲。本が大好きです。オススメの本や読みやすい本を紹介していきます。

大山哲のこの一冊!火車

女性作家

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火車:Amazon

 

こんにちは。

大山哲が選ぶ今日の一冊は火車です。

 

著者は宮部みゆきです。火車と書いて「かしゃ」と読みます。大山哲は何故このタイトルなのかがすごく気になりました。でもそれは読んでいけばすぐにわかります。簡単に行ってしまうと、カードローンの多重債務者となった女性・彰子を取り巻く人々の話です。

 

彰子には和也という婚約者がいて、ある時2人で買い物に出かけた時に、クレジットカードを持っていない彰子に、和也は便利だからとカードを作るようにすすめます。しかし審査の時にかつて彰子が自己破産をしていた事が発覚します。理由を問い詰められた彰子は失踪してしまうところからストーリーが始まります。

刑事の本間は、犯人逮捕の時に怪我を負い休職中でした。和也は本間の亡くなった妻の親戚であり、彰子の失踪をきっかけに本間に探して欲しいと願い出ます。休職中だから警察手帳は無いものの、本間は彰子探しの依頼を引き受けます。刑事とは名乗らず雑誌記者として、彰子の行方を探しているうちに、徐々に彰子の過去が明らかになっていきます。

しかし本間が探し当てた彰子は「関根彰子」という名前である事がわかりますが、和也が知る彰子とは似ても似つかぬ別人でした。和也はこの時、自分の知る彰子は関根彰子になりすました別人だと疑いを持ちます。

 

今でもカード破産や多重債務は起こっていますが、火車で描かれている時代は今のように簡単に自己破産ができませんでした。自己破産をするか自殺をするかという究極の選択を迫られるという時代だった事も、ストーリーの緊張感を盛り立てているように感じます。

大山哲は、この本を読んでいてカードローンに対するイメージも、今と昔では全然違うけれど、簡単に借りられてしまう事ほど怖い事は無いと思えて仕方ありませんでした。読み進めていくうちになんとなく結末がわかってくるのですが、それでも最後まで夢中になって読んでしまいました。

 

結論から言うと和也の知っていた彰子は、別人だったわけですが、何故別人になりすましたのか、何故そうしなければいけなかったのか、何故彼女をそこまでさせてしまったのかがわかると、共感できる部分も多いです。

途中は謎解きのような部分もあって、とても楽しくワクワクしながら読めましたが、内容自体はカードローン地獄を題材にしているので、重い部分もあります。途中はすごく臨場感があっただけに、ラストがあっけなかったのが個人的には少しだけ残念でした。